加熱する中学受験とどう向き合うか?

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明けましておめでとうございます

例年になく暖かいお正月は、「地球温暖化」を環境問題や外交問題といった「授業で学ぶもの」「テキストに載っているもの」ではなく、まさに肌で感じさせられます。
しかし、小学生達は生まれた時からすでにこの環境であり、、猛暑日も、雪のあまり降らない冬も“当たり前”なんですよね。

ところで、「ゆでガエルの法則」をご存知でしょうか。
カエルをいきなり熱湯の中に入れると驚いて飛び出しますが、冷たい水に入れて少しずつ水温を上げていくと、カエルはその温度変化に気が付かずに、最後はゆで上がって死んでしまうというものです。

私が中学受験に関わって25年以上となりますが、ここ数年、さらにこの12年、非常に危惧していることがあります。
それは「あまりに中学受験が過熱し過ぎている」という事です。

理念なき中学受験ビジネス

様々な媒体やメディアから中学受験についての取材を受けますが、同時に、中学受験や教育とは関係ない媒体や企業もどんどん中学受験に参入してきています。
2024年の新規事業への協力依頼を、一体何社から打診されたことでしょうか。

なぜこれほど多くの業種や参入してくるのか。
それはひとえに「中学受験はお金になる」「中学受験コンテンツは他と比べてヒットする」からです。
そこに、教育としての信念や理念を感じることは、ほとんどありません。

それらの中では「何を根拠にこのようなことを言っているのだろう」と首をかしげる情報も多々あり、それらを鵜呑みにしてしまうご家庭があると思うと、いたたまれなくなります。
もちろん、「ご家庭にとって意味と価値のある内容だ」という打診もあり、それらは喜んでお受けしますが、それ以外の約8割は案件をお断りしている、その程度の内容が多いというのが現状です。

公平中立な情報を

もともと「公平中立な立場で、客観的な情報を提供する」という目的の元に立ち上げた中学受験カフェですが、どうかここに登録されていらっしゃる皆様が、様々な情報に煽られず、お子さんと皆様ご自身を「行き過ぎた中学受験」から守られますことを願ってやみません。

先ほどのカエルの話には続きがあり、ゆで上がって死んでしまうというのは寓話として有名ですが、その後様々な実験でカエルは「水に入れても熱くなる前に飛び出してしまう」「温度が上がるにつれて活発化し、ゆで上がる前に逃げる」という報告も上がっています。

温度上昇に気が付かずゆで上がって死んでしまうのか、「これは違う」と察知するのか…
地球温暖化もカエルも中学受験も形は違えど、突き付けられていることは同じです。
2024年の中学受験カフェは、そんな観点からも皆様に公平中立な情報をご提供していきたいと強く願う所存です。

今年もどうぞ宜しくお願い致します。